”myokines”:内分泌器官としての骨格筋。筋肉をよく動かすと健康に良い物質を分泌します。大腸ガンを防ぐマイオカインもあります。筋肉作りはいつでも、いくつになってもできます。健康寿命、介護予防を阻害する3大因子は、内臓脂肪症候群(メタボリックシンドローム)、運動器症候群(ロコモティブシンドローム)、認知症ですので、よく体を動かすことが認知症を予防します。
筋肉から認知症を予防する物質が出る可能性があります。筋運動からirisinが出てbdnf(脳由来神経栄養因子)が海馬で増殖、保護します。
通常のトレーニングにおける負荷強度条件としては、65%1rm、最大反復回数3セットが必要で、高齢者においても、骨格筋量を増加させるためには、80%1rm程度の高負荷強度が必要です。しかし、高負荷トレーニング中は、収縮期血圧が上がります。そこで、ゆっくり行う「スロートレーニング」が推奨されます。普通の筋トレでは、関節や骨に強いストレスがかかり、血圧も上昇します。筋力をそれほど出さずに筋肉を太くし、強くできないか?そこで、「低負荷強度筋力トレーニング」です。
筋発揮張力維持スロー法(LST)の基本原理は、最大筋力の30~40%で筋血流の抑制が起こり、筋内圧の上昇が起こります。スロートレーニングの諸条件は、初期では負荷強度は、50%以下で3セット。ゆっくり3~4秒で挙上し、下降して、筋緊張を持続して、関節をロックしないようにしましょう。(高橋)