誤嚥性肺炎の講演会に行きました(第2回)

誤嚥性肺炎の講演会に行きました(第2回)

誤嚥性肺炎って何?

咳反射や嚥下反射の機能低下により食事・飲み物・唾液・胃液が肺に入り、感染する炎症です。高齢者の肺炎の70%以上が誤嚥に関係していると言われています。再発が多く、繰り返し抗菌薬を使用されるため耐性菌が発生しやすいので優れた抗菌薬治療が開発されている現在でも治療困難なので、現在も多くの高齢者の死亡原因となっています。原因としては口腔や咽頭内容物による誤嚥、胃逆流物による誤嚥があげられます。

誤嚥性肺炎の症状としては、1、発熱、せき、喀痰など通常の症状を訴えないことが多い。2、なんとなく元気がない3、倦怠感4、食事中のむせこみ5、常に喉がゴロゴロ鳴っている4、唾液が飲み込めない5、食事に時間がかかる6、痰が汚い

誤嚥性肺炎の予防は?⑴食後すぐに横にならないで2時間程度座位を保つ⑵口腔ケア(口の中の雑菌を減らす、嚥下反射を改善させる)⑶薬による嚥下障害の改善…辛いものを食べると咳が出るので誤嚥防止になるそうです。まとめると予防のために必要なことは食べる姿勢、口のケア、栄養の3つです。

「老嚥」って何?噛んで、飲み込んでという何気ない動作には、たくさんの筋肉の運動があります。年齢を重ねると、身体の機能が全体的に低下してきます。「老眼」という言葉があるように、飲み込みに力が弱くなっていくことを、「老嚥」と呼ぶことがあります。つまり、誰でも飲み込む力が弱くなる可能性があります。

なぜ、口のケア?口の中の細菌が肺炎の原因につながります。口の中の細菌は、就寝から朝方にかけて増えます。その就寝時に唾液を誤嚥していることがあります。朝起きた時はブクブクうがいだけでもよいとのことでした。特に寝る前と起床時の口のケアがとても大切です。昼間のケア、入れ歯のケアも必要です。

食べていない人は口のケアは必要ない?食べていない人こそしっかりと口のケアは必要です。唾液には、口の中をきれいに保つ作用があります。口の中をケアすると、刺激により唾液がでます。口のケアは、口の中や周囲の筋肉の運動になります。口を動かす機会を作ることは、唾液を安全に飲む、再び食べる準備としても大切です。(高橋)