11月3日文化の日、東京医科歯科大学の市民講座にいきました。
肺がんの組織分類(顕微鏡での判別)
- 小細胞癌(SCLC)_広汎かつ迅速に血行性、リンパ性転移をきたし、進行が早い
- 非小細胞癌(NSCLC)_①扁平上皮癌・・・タバコの原因のため減少②腺癌③大細胞癌④そのほか
肺がんの治療
- 手術
- 化学療法
- 放射線療法
- 免疫療法(新たな展開)
- 緩和ケアー
123は治療の3本柱です。
小細胞癌のうち70%は進展型で化学療法が対象となります。30%は限局型で化学療法と放射線療法となります。5%未満で早期発見がたまたま出来た場合に手術+化学療法となります。
限局型の化学療法はシスプラチン+エトポシドを4週間1コースとして実施。副作用としては白血球血小板数が減少すること。放射線療法は1日2回月~金。進展型の化学療法はシスプラチン+イリノテカン。しかし、半年くらいで化学療法の限界があり、効果が切れてきます。
非小細胞肺がんの治療ではⅠA、ⅠB、Ⅱ、ⅢA までは手術。ⅢA、ⅢBでは化学療法と放射線療法、Ⅳ期では化学療法、ⅴ期では化学療法のみで、脳転移ではⅯRI、骨転移ではPET、肝転移ではⅯRI。
抗がん剤は組み合わせで使いますが、プラチナ製剤(シスプラチン、カルボプラチン)+第3世代抗がん剤(パクリタキャル、ドセタキャル、ゲムシタビン、イリノテカン、ビノレルビン)
2004年以降に分子標的薬ができて、①EGFR阻害剤(EGFR遺伝子変異ありの人のみ効く薬)②VEGF阻害剤③ALK阻害剤(4年で承認された)。しかし内科的治療では必ず耐性ができます。
今後の課題としては、薬剤耐性の克服、免疫治療の導入、高騰する治療費。
しかし肺がんの早期発見は肺がんにはいろいろな種類があるので難しいということでした。(高橋)