医療法人社団宙麦会ひだクリニックという南流山にある精神科クリニック主催の講演会に行ってきました。精神科の
リハビリテーションを主に診療していて、精神障害者の自立生活の支える取り組みをしていて、精神障がい者の地域生活におけるピアサポートも家族の力を借りながら実施しているとのことでした。
宙麦会の行ってきたこととは、①仲間の力を信じる②主体性の尊重③精神科の常識を考え直す。2005年12月ひだクリニック開設。2011年4月精神科訪問看護ステーションすぴか開設。2012年9月多機能事業所マーレ開設(生活訓練、訪問生活支援、就労移行支援)2013年9月就労継続支援事業所開設。2014年4月流山市指定相談支援事業所開設。2014年6月グループホーム開設。
退院促進事業とは、2002年72000人の社会的入院者を退院させるとしたゴールドプランは目標値37000人。2003年精神障がい者退院促進支援事業、2008年精神障がい者地域移行支援特別対策事業、2010年精神障がい者地域移行・地域定着支援事業。厚生労働省が世界で最も多い精神科病院の脱施設化、長期入院・社会的入院の減少、地域定着、社会的自立を目的に実施。ところが、2009年末の全国調査では地域移行した人の累計2819人で、社会的入院患者、長期入院患者の地域移行は前進していないという結果が出ているということでした。ピアサポートの導入が少ないので地域移行ができないことが問題とのことでした。
福祉作業所など就労支援を中心とした福祉サービスを利用している障害者の約99%が、障害手当などの公的支援を含めても年収200万以下の「ワーキングプア」と呼ばれる生活水準にとどまっていることがわかりました。国税局の民間給与実態調査によると、障害者の収入が低水準である実態が明らかになりました。また、生活状況では、「親と同居」56,7%「きょうだいと同居」18,3%「一人暮らし」は7,7%、「配偶者と同居」は4,3%でした。
精神科医療・福祉は、確実に進化しています。1、鎮静から、社会参加へ2、病院から、地域へ3、閉じ込めていた医療から、情報公開へ4、医学モデルから生活モデルを基本とした支援にそして、リカバリーが目標の治療へ、孤立していた精神障がい者は、今、仲間を創り、自立に向けて立ち上がり始めました。でも・・・変われないのは、私たち支援者ではないでしょうか?(高橋)