がん治療と口腔管理について(第2回)

がん治療と口腔管理について(第2回)

口腔粘膜炎は化学療法の患者さんの約40%に発生します。このうち約50%は症状が重度で、治療スケジュールの変更や投与量の修正が求められます。口腔粘膜炎は化学療法中の感染リスクを2倍にします。特に骨髄抑制と粘膜炎を発症する患者さんの口内炎感染による死亡率は4倍になります。 口腔ケアは、基本的なブラッシング指導、キシロカインナン膏を塗ってでブリートマン、抗真菌薬塗布、抗ウイルス薬の内服(外用薬はあまり効かない)口腔粘膜炎の疼痛コントロール(食事前20~30分、鎮痛剤服用して、食事直前局所麻酔薬の外用)うがい薬はイソジンは殺菌作用が強いのでだめで、生理食塩水がよい。そのほかハチアズレとグリセリンは少し殺菌作用があるので良い。 口腔ケアの意味は患者さんが安心して、次クールの抗がん剤を頑張ろうと後押しができることで、次クール目も軽度の口内炎は出現したものの、重症化することなく、がん治療が乗り越えられれば、患者さんの生活支援のためということでした。 がん治療で使用される1部の薬剤により、重篤な副作用として顎骨の壊死が報告されているそうです。骨修復薬による顎骨壊死は乳がんのQ OⅬを著しく低下することになります。そこで、注射BⅯAが開始される前に患者教育と歯科治療が大切です。 患者さんには副作用としての顎骨壊死についての説明…発症頻度、リスク因子、症状と兆候など。 口腔管理に意義や重要性についての説明・・・定期的フォローアップ、セルフケア、口腔内に症状が出たらすぐ歯科に 歯科治療としてはⅯRONJ発症リスクを最小限にすることが目的で、全身条件が許す範囲で、歯科治療を優先し治療開始を待ちます。治療出来ない歯、予後不良の歯は予防的に抜歯すべきだということでした。義歯使用患者さんの口腔粘膜チェックは特に、舌側に粘膜外傷のチェックを十分のすることが大切だということでした。予防的歯科介入は骨壊死の発症リスクを1/3に減少させます。乳がん診療ガイドラインも予防的歯科介入を推奨しています。ⅯRONJ投与中は口腔内の衛生を保ち、侵襲のある歯科処置を避けることが推奨されます。 顎骨壊死症状の早期発見のために、①数週間~数か月にわたって症状が現れないことが多い。(局所の二次感染によって初めて症状が生じることが多い)②下口唇を含むおとがい部の知覚麻痺(骨露出前に見られる初期症状として非常に多い)③疼痛,瘻孔形成、排膿、おとがい部の知覚異常(45%に骨露出前に上記症状が認められた) 顎骨壊死の治療としては、口腔内の汚れを取りながら、抗菌剤軟膏を塗ることを続けると疼痛緩和、骨壊死進展は落ち着筒、感染の再燃なく経過していくということでした。(高橋)